Farewells

昔からTWをしている人でないと知らないと思いますが、
「偽偽かもたれ」を知っている人なら覚えているかもしれません。
そこのお絵かき掲示板によく絵を載せていた方で、
桃さんという人が居ました。
15日で、桃さんが亡くなられて一年になりました。

自分が知ったのも、その掲示板で絵を見たのがきっかけです。
後に桃さん自身もサイトを作られ、そこで同じ鯖だと知り、
運良くゲーム内で知り合うことも出来ました。
それから見つけるとよく話したり狩りに行ったりするようになって、
でもどちらも話好きなので、結局喋ってばかりいました。

恥ずかしがり屋だけど、ネタに乗るのが好きな人でした。
TWで起こったことを、いつも楽しくて柔らかな絵にしていて、
閲覧過多でサイトが止められてしまうほどの人気でした。

そんな中で突然音信が途絶え、サイトの更新も止まりました。
2ヶ月後、戻って来た桃さんは病床であることを告げ、引退されました。
音信不通の間は緊急で入院していたそうです。

それでも闘病生活を送りながら、ノートパソコンを使い、
掲示板や、たまにはTWにもログインしてくれて、
「調子が良くなったら、また絵を描きたい」
「描こうと思っていた面白いエピソードがあるんです」
そう言って、前向きな姿を見せてくれていました。

段々とログイン頻度が減ったのもあって、なかなかTWで出会えず、
掲示板のレスも途切れがちになっていきました。

また完全に音信が絶え、心配が募るまま二つの季節を越える頃、
桃さんに近しい方からの書き込みで、亡くなられたことを知りました。
去年の今頃の話です。

 

前向きな言葉の影に、桃さんはいろんな苦悩を隠していました。
ある時、1:1を使って話していた時、不意にそれを話してくれました。
桃さんは本当に助からないことをもう知っていて、
泣いて、暴れて、散々周りに当たり散らしていたそうです。

でもしばらくして、自分が居なくなることを悲しむ家族や友達に
少しでも気を楽にしてほしくて、自分を納得させたそうです。
出来るだけ前向きに、残りを楽しむことにしたそうです。
自分は無力だったけど、少しでも気持ちを共有することが出来て
良かったと思っています。

本当に最後まで明るく、優しくて、強い人でした。
またいつか会える日まで、あなたのことは忘れません。
おやすみなさい。

 

ここを見ている人ならほとんど知っているとは思いますが、
敢えて客観的に見ても分かるように書いたつもりです。
今ある繋がりを、それが身近であっても、不確かなものであっても、
大切にしてもらえたらと思って書きました。
そして多くの心の中で、桃さんが生き続けることを願います。

セイン